チョウチンハダカ 深海生物紹介

5出典:ブックマン社 深海魚通信

深海魚、深海生物はよく変わった進化をしていますが、進化か退化か分からないものがたくさんあります。
そんな進化なのか?退化なのか?感が満載のチョウチンハダカです。

  • 硬骨魚網
  • ヒメ目
  • アオメエソ亜目
  • 生息地域 : 世界中
  • 体長 : 約14cm
  • 学名 : Ipnops agassizii

目が退化?進化?謎の器官「眼板」

このチョウチンハダカ、見た瞬間にパッと目に付く部分があります。

そうです。
目の部分ですね。実はこれ、正確に言うと目ではありません。

実は…目が無くなってしまっているんです!!!
  
深海魚、深海生物の中には目が退化し、ほぼ無くなってしまっている種がたくさんいますが、チョウチンハダカは完全に無くなってしまっています。

じゃあなんか目のようなでっかい丸い部分はなんなの??となりますが…これ、目ではない器官の「眼板」という器官になっています。なんだかすごい!

まーあれですね、眼という単語が入っているので目じゃないわけではないのですが(笑)

しかし普通の目の特徴である、眼球は全くありません。なので水晶体もありません。

網膜だけはかろうじて残っており、フィルムのように発光生物が出す光を感じることができるそうです。なので、画像として姿、形を認識することは無いそうです。

普通の眼球より光を感知する力がズバぬけているのだと思われます。

ううむ…我々人間には、正直意味が分かりませんよね。
深海では目の役割が重要視されていないのは分かるのですが、ここまで行ってしまうと完全に進化と呼べるのかもしれません。

ロマンすぎますね!!

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気になるネーミング

さて、チョウチンハダカという名前ですが、気になる部分がありますよね。

そうです。ハダカなんです(笑) このハダカ、漢字で書くともちろん裸です。

きゃあぁぁぁぁ、ハレンチ(笑)
まさかのホントに、あの裸なんですよね。

何故裸なのかといいますと、もともと鱗がないか、鱗がはがれやすい、あるいは体表の色素が薄いものに裸という単語がついているそうです。

しかしこれ、もし属で分けてしまうと裸属ですよ!(そんな属はありませんけど…)
なのでわかりやすく、裸族と呼んでおきます(笑)あくまでぼくが勝手に言っているだけです。

裸族には、その他ハダカイワシ、ハゲクロハダカ、ブタハダカ、アラハダカ、ウスハダカ、ミカドハダカ、エビスハダカ、ダイコクハダカ、オトメハダカ、カタハダカ、マヨイハダカなどなど、結構な種類がいます。

そこでおもしろい記事がありましたので、少しご紹介させていただきます。
農学博士で魚類や深海魚に関する著書もたくさんお持ちの尼岡邦夫先生のエッセイですが、名前を付ける時のエピソードが書いてありましたので、引用させていただきます。

以前、ギンハダカ科のリュウグウハダカに近縁の新しい種が捕れたときのことです。正式な和名がつく前、私たちはその魚を竜宮城にちなんで「オトヒメハダカ」と呼んでいました。しかし、いざ正式な和名として発表するとき、クレームがついたのです。乙姫の裸を連想させたのがいけなかったのでしょうか ? ただ、ハダカイワシ類には「オトメハダカ」という魚もいます。乙女はよくて、なぜ乙姫はいけないのか ? その違いをきいてみたいですね。
また、その後にもこんなことがありました。トカゲハダカ科の仲間で、下あごから出たヒゲの先端が半球形をし、その先に小さい突起がある新種を発見し、私たちは船上で仮に「オッパイトカゲハダカ」と呼んでいました。しかし、この名前で発表しようとしたところ、これも却下。結局、「ヤリトカゲハダカ」( 図3、4 ) という名前になりました。「裸」という言葉自体は禁止用語ではありませんが、前後の言葉の組み合わせによっては確かによくないイメージを与えるかもしれません。和名をつける際には、気をつけなければいけません。それ以後、上品な名前を付けるよう心がけています。

元の記事はコチラ

はははは!最高ですね(笑)
和名にもいろいろと事情があるのですね。

オッパイトカゲハダカなんて名前、もし実現していたら確実に子供たちの格好のネタになること間違いなしなんですがね(笑)ぼくはこういう感じ大好きですよ!

ちなみにチョウチンハダカ、変態さんで雌雄同体です。
幼体の頃は浅い水域に住んでいて、なんと…眼球があるそうです!!

大きくなるにつれて眼板へと変化していくのですね。
これはやはり、進化であるという証拠なのではないでしょうか。もともとあった眼球がわざわざ眼板に変化するのですから!

動画などいろいろ探してみたのですが、チョウチンハダカ科には以前ご紹介したイトヒキイワシナガヅエエソが含まれていて、出てくるのはイトヒキイワシかナガヅエエソばかりで見つかりませんでした。残念です。


チョウチンハダカ、わかりやすい特徴があるのでグッズを作るには最適ですね~!


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