コウモリダコ(2) 深海生物紹介

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出典:へんないきもの

前回の記事はコチラ

酸素が少ないエリアでも棲息可能なメカニズム

コウモリダコは深海の中層に生息していますが、ただの中層ではありません。
中層のなかでも酸素の最も少ない低酸素層の600m~1,000mで見つかっています。

山登りみたいなものなのですかね。あれ?なんかちがいますね(笑)

酸素缶を持っていくといいかもしれません…

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この低酸素層は 0.22ml/l と酸素が低すぎるので、他の高等生物は生息できない環境です。

ではなぜ、コウモリダコは酸素の低い所で生息できるのでしょうか?
理由は、コウモリダコがすべての深海の頭足類の中で最も遅い代謝速度であることが分かっています。

そしてさらに、ヘモシアニンによって少ない酸素を効率的に体内に輸送できる能力があることも分かりました。
なので少ない酸素でも生きていられるというわけです。

加えて精巧な平衡器官(人間の内耳と同種の平衡を保つ器官)を持っていることも知られています。
バランス感覚がすごいんですね。

それとアンモニア質の体があいまって、酸素の少ない中域で生活しずっと浮かんでいられるという訳です。

やっぱり持ってた発光器…これがすごすぎた

コウモリダコは例によって発光器を持っています。深海魚、深海生物の必殺技ですね。

普通、深海生物は自分の姿を見え難くするためや、餌の生物を誘うためや、繁殖相手を探すためなどに発光器を使うのですが、コウモリダコはちょっと違うんです。

ほぼ、敵から逃れるために発光器を使います。

コウモリダコの場合は…強烈な光を発する発光器です。

自らピカっと光ります!!
まるで天津飯の太陽拳のように!!

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詳しくはドラゴンボール参照(笑)

なのでチョウチンアンコウのように、発光バクテリアによる発光ではありません。

コウモリダコの発光器には三つのタイプがあることが最近の研究で明らかになりました。

第1の発光器官は生物発光ディスプレイです。
これはフラッシュのように明るく光り2分以上も光っているそうです。
その強烈な光ディスクは光り終わると強度、直径をしだいに弱め、小さくなっていきます。

第2の発光器官は、8本の触手の先端に持っています。
この第1と第2の光は同時に光り、鼓動するようにピカピカと光ります。まるで飛行機みたいですね。

そして第3の発光器がすごいんです!!

発光雲を発射することができます。

なにそれw
発光バクテリアじゃないんじゃないの?と思いますが、やっぱり違うんです。

粘着性の発光液を分泌することができるそうです!!ロマン過ぎます(笑)
ここまで来るともう、特殊能力すぎてわけがわかりません!

発光雲は、粘液の中に埋め込まれている1000個以上の光りの粒子がそう見せているのです。
この光の粒子は、これまでの観察結果から9分ほど光ることが報告されています。

敵に襲われたときなどに危なくなると、8本の触手から一斉に発光雲が発射され身体のサイズほどの発光雲が出来ます。
まるで分身の術です(笑)

この発光雲で敵の気を引いているうちに逃げようと言う作戦ですね。
いやぁ、進化はすごい!!

ファイナルウェポンがとってもシュール

しかし、数々のトラップをくぐり抜け、まだまだ追いかけてくる敵がいるとコウモリダコはある奇妙な行動に出ます。
まさにファイナルウェポンです!

このコウモリダコ、ぶにゅぶにゅです。
深海生物の水圧に耐えれるようにという特徴のアレです。
そして表側は黒っぽい赤、そして8本の脚の間には膜があり、そのカサの内側が真っ黒というオシャレカラーです。

何故カサの中身が真っ黒なのかというのにも理由があります。なんと、その奇妙な行動に繋がっています。

それは…


この傘のように広げた脚と外套膜をぐるんと裏返して、身体を包んでしまいます!!

そして、ぐるんとすると真っ黒なので…カモフラージュで黒く見せているのですね!!
  

しかし、よくよく考えてみてください。深海では赤も黒も見えません。

両方保護色なので、基本的には黒になったところで結果は同じです。相手がオオクチホシエソの場合のみ有効かもしれません(笑)

それに…もうそれ泳げないんじゃ…

と思われますが、やっぱり実際泳げません(笑)

これはもう…お手上げ状態!なるようになってしまえ!!
という状況でこうなってしまうそうです。つまり、最後のイチかバチかの賭けのようです(笑)

この奇妙な回避行動を、「パイナップル姿勢」と言うそうです。
またの名を「パンプキン姿勢」


正直、ここまできたらもうどちらでもかまいません(笑)

メンダコにタコ界のアイドルの座を奪われ続けているこのコウモリダコ。

実は負けず劣らずかわいい・多機能な面白生物です!!
グッズ化するにはなかなか良いかもしれませんね。


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